エスペラントの名詞は必ず 語尾「-o」で終わります。この主格(しゅかく)(基本形)の語尾「-o」は、日本語で言えば「〜が/〜は」に相当する形です。エスペラントでは名詞の複数形を作るとき、名詞語尾「-o」に続けて 「-j」(発音はイの音)を付けます。例えばamiko(アミーコ)は「友達」という意味の単数形ですが、複数形はamikoj(アミーコイ、「友達たち」)のように-jを付けます。また、文中で名詞が目的語になる場合(「〜を」に相当)、名詞に 「-n」 を付けて対格(たいかく)(目的格)を表します。例えばamikon(アミーコン)は「友達を」という対格の形になります。同様に、複数の目的語では -j と -n の両方を付けて -jn とし、amikojn(アミーコイン)で「友達たちを」を表現します。エスペラントの名詞にはこのように単数・複数および主格・対格の区別があり、その他の格(属格や与格など)は前置詞で表します。これは、日本語で「〜の」「〜に」に当たる意味をde(〜の相当)や al(〜に相当)などの前置詞で表現するということです。
▼ 名詞の語尾変化(主格・対格、単数・複数)
形 (格・数) | 語尾 | 例 | 日本語の意味 |
---|---|---|---|
単数・主格 | -o | amiko | 友達が〈主語〉 |
単数・対格 | -on | amikon | 友達を〈目的語〉 |
複数・主格 | -oj | amikoj | 友達たちが〈主語〉 |
複数・対格 | -ojn | amikojn | 友達たちを〈目的語〉 |
上の表のとおり、基本の形は -o(単数主格)、そこに -j を付けると複数主格、-n を付けると単数対格、-j+-n で複数対格になります。それぞれの形を実際の文で使った例を示します。
このように、エスペラントでは名詞の語尾を変化させることで文中の役割(主語か目的語か、単数か複数か)を明示します。例えば英語では “the dog chases the cat” と “the cat chases the dog” では語順によって意味が変わりますが、エスペラントでは Kato postkuras katon. のように語尾 -n を使って「〜を」を示すため、語順を入れ替えても (Katon postkuras kato.) 基本的な意味は変わりません。日本語では助詞「が」「を」で主語・目的語を区別しますが、エスペラントでは -n がその役割を担っていると考えるとわかりやすいでしょう。なお、エスペラントの名詞には文法上の性別(男性名詞・女性名詞など)はなく、どの名詞も -o で終わる点も特徴です。
Vi povas provi Legilon: 3.1 名詞の語尾と格変化
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